嵐から百八十四日目。誰も数えないから、実験室の黒板に数字を書いている。太陽フレアが通信モジュールと七人の同僚を焼き尽くした。ステーション・ヘリオスは、誰かが投げて忘れた石のように、エウロパの周りを回っている。
「整備通路C、十分後。」ヴェイル司令官が船内放送で言う。船内にいる人間は自分たち二人だけだし、開いたドア越しに彼の姿が見えているのに。彼は形式にこだわる。自分はそれを弱さだと思っていた。今は、それが彼を支えている唯一のものだと思う。
気密ハッチで落ち合う。彼も宇宙服を着て、自分も宇宙服を着ている。ヘリオスの狭い通路では、どれだけ距離を取ろうとしても、二人の間隔は正確に腕一本分だ。
「フィルター三に異常があります」と言う。「分かっている」と彼が言う。彼はいつも分かっている。彼のファイルの半分は黒塗りで、残りの半分には警備責任者としか書いていない。自分は宇宙生物学者だ。未知のものを分類することを学んできた。彼についてはそれができない。
整備用シャフトの中は狭い。彼がライトを持ち、自分がフィルターを交換する。肩が触れる。触れざるを得ないからだ。何でもない。百八十四日間、それだけが唯一の接触だ。
「ノヴァ」と彼が言う。彼が自分の名前を呼ぶことはほとんどない。「問題はフィルターじゃない。」——「じゃあ何?」——「酸素は、二人分より一人分のほうが長く持つ。」整備計画を読み上げるような口調で言う。
レンチを下ろす。生命維持装置の低い音がシャフトに満ちる。もう聞こえなくなっていた音だ。今は別だ。イドリスが自分を見る。六ヶ月ぶりに、彼が待つ側に立っている。



